ミンミンとはどんな楽器
ミンミンは、2005年にアマチュアウクレレ奏者の川合ケン氏が考案し、楽器輸入卸業のHOSCO(現在の株式会社ホスコ)と共同開発をした3弦ギターです。
ギターと三味線のアイノコのような楽器です。ギターぽいことと、三味線ぽいことができます。
ソロギターのように弾く
三味線ぽく弾く
見た目だけではなく、音色もギターと三味線のアイノコのような音がします。
「ミンミン」という名前の由来は、「みんなの民族楽器」の略から来ており、ギターよりは民族楽器的な音色です。多くの民族楽器にみられる「サワリ」の効果を狙って、構造的に若干ビビリ音が生じるよう作られています。雑音が入ることにより音に広がりと深みが生じます。
大きさは、長さ770mm、幅120mm、重さ470g と、ギターと比べれば小さく軽いです。
スケール長は590mmで、これは普通のギターのロングスケール(648mm)の2フレットと同じくらいの長さになります。
アコースティック楽器なので、アンプをつながずとも音は出ます。(上の動画二つはアンプに接続して音を出してますが、こういうことがしたい場合は「ピックアップ」という部品を入手して楽器に取り付ける必要があります。)
弾くときは、ギターと同じようにピックを使ったり指で弾いたりします。小さい楽器ながら、ピックで元気よく弾くとかなり大きい音がします。親指の腹でやさしくなでるように弾けばそこまで大きな音はしません。
弦はスチール弦で、購入時は専用弦が張ってあります。弦交換するときは専用弦の他に「市販のフォークギター用弦ライトゲージの2~4弦(016 024 032)が最適」と川合ケン氏のサイトにて推奨されています。
ミンミンはホスコから発売されていましたが、2024年5月に廃番になりました。それ以降新品の購入は不可能になっていましたが、2025年2月の一か月間、考案者の川合ケン氏自身によってミンミン復活プロジェクト、All in 方式のクラウドファウンディングが実施されました。このクラウドファウンディングでは、通常のミンミンの他、ミンミンより1オクターブ高いチューニングの「ミンミン・ミニ」や、「川合ケン & Kenta Hayashi 共演ライブ招待券」 などもリターンとして選択できました。
初心者にもやさしい楽器
ミンミンの特徴のひとつとして、「初心者にもやさしい」ということがあります。指一本でコードが押さえられるのです。
ギターを始めた人が「Fのコードが押さえられないので挫折した」という話をよく聞きますが、ミンミンであれば(Fも含め)指一本でコードが(とりあえず)押さえらます。
(指一本でどうやって弾くのか? その方法を動画にした「ミンミン講座 一本指奏法」シリーズがありますので、ご興味ある方は参考にしてください。)
でも、普及はしていない
小さく取り扱いが楽で、独特な音色も良く音量もあり、弾ける人なら本格的な演奏もできるし初心者にもやさしいく懐が深い。かなり優れた楽器だと思うのですが、しかし世に知られていません。
「情報がないこと」が、普及していない一番の原因だと私は考えます。どうゆう演奏ができるのか、どうやって弾いたらいいか、ギターに比べて圧倒的に情報がないのです。ミンミンを始めようと思っても教則本は売っておらず、弾きたい曲があっても楽譜はありません。そもそも弾いてる動画も少ないので「あれを演奏してみたい」とはなりにくいのです。
そんな状況を変えたいと思い、私はYouTubeに教則動画をアップし、Piascoreで楽譜を販売するということを始め、そしてこのブログを立ち上げました。ここに情報を集め、ここから発信していきたいのです。
いずれ、このブログきっかけで楽器を始めた人の中からすごいプレーヤー(ミンミン以外の楽器でも)が出てきたらいいなと夢見ております。
2025年5月17日 更新 : サワリ効果、スケール長、2024年5月のホスコにて廃番、2025年2月のミンミン復活プロジェクトを追記